腫瘍内科について
概要
腫瘍内科では、各種悪性腫瘍の薬物療法(抗がん剤治療、分子標的治療、免疫チェックポイント阻害薬治療)を行います。
診療内容
がんに対する治療は、手術、放射線治療、薬物療法が3つの柱になりますが、手術や放射線治療が局所に対する治療であるのに対して、薬物療法は全身に対する治療である、という特徴があります。したがって、診断時や再発したときに他の臓器に転移がみられる患者さんに対しては、全身治療としての薬物療法が最良の治療法になっています。がんの薬物療法には副作用が避けられませんので、腫瘍内科医は薬物療法の専門家として、専門性を有する薬剤師、看護師とチームをつくり、効果を最大限に引き出しつつ、副作用を最小限に抑える努力をしています。
最近の薬物療法の場は、入院から外来に急速に移行しています。入院で治療を導入し、治療の継続は外来で行っていく場合が多くなっています。外来で安全に治療を受けていただくための専用スペースとして、2002年に「外来点滴センター」を9床で開設しました。2007年度からは「総合的がん診療センター・外来治療室」として再スタートし、さらに2009年度からは13床に増床しました。2013年3月には現在の西診療棟2階に外来とともに移転・拡充し、17床で運営を行っています。年間治療件数も2016年度に5000件を突破し、現在も年々増加の一途をたどっています。
分子標的治療薬の一部は飲み薬ですが、皮膚の障害など特徴的な副作用が多くみられます。このようなお薬を内服中の皆さんには、「がん専門薬剤師外来」を経由していただき、専門薬剤師の目でも副作用のチェックを行ったうえで、診察に臨んでいます。 免疫チェックポイント阻害薬は、2018年ノーベル生理学・医学賞を本庶祐先生が受賞されたことで注目されました。当院では2014年から悪性黒色腫で、2015年から進行肺がん、腎がんで使用を開始しています。現在では、進行肺がん、腎がん、頭頸部がんで、初回治療から免疫チェックポイント阻害薬が標準治療として使用されるようになっています。これまで長期間にわたる治療効果が期待しにくかった進行がん患者さんですが、一部の患者さんは免疫チェックポイント阻害薬を使用した治療により、長期に極めて良好な効果が維持されるようになっています。
がん治療においては、診断時からがん治療と一緒に緩和ケアを行っていくことが大切と考えられるようになっています。2018年4月から、がん関連認定看護師が「がん看護外来」を担当しています。がんの病名・病状告知や、治療方針の説明の際に、医師と同席させていただき、医師の診察後には精神面を含めたカウンセリングを行います。治療中も必要に応じて、対応を行っていきます。また、専門的な緩和ケアが必要と考えられた場合は、緩和ケアセンターにも相談をおこなっていくことになります。
腫瘍内科では、がん治療に関するセカンドオピニオンにも対応していますので、ご利用ください。
施設認定
日本臨床腫瘍学会認定施設
日本がん治療認定医機構認定施設
柴田 和彦
(しばた かずひこ)
役職 | 院長 |
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資格 | 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医 |
岩佐 桂一
(いわさ けいいち)
役職 | 診療部長待遇 |
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資格 | 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医 |
午前 受付時間 8:30~11:30
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1診 | 柴田 和彦 | 柴田 和彦 | 岩佐 桂一 | 柴田 和彦 | 岩佐 桂一 |
2診 | 梶浦 新也 | 塚田 健一郎 | 塚田 健一郎 | 塚田 健一郎 |