2024年5月24日(金)に福井大学特命教授の寺澤秀一先生にお越しいただき、症例検討会を行いました。
研修医が救急外来で経験した症例を振り返りながら、主訴や症状からの鑑別を分かりやすくレクチャーしてくださりました。研修医2名がそれぞれ一例ずつ発表を行いました。
一例目は小脳梗塞がある超高齢者の意識障害の症例でした。高齢者は既往もさることながら、内服薬の種類も多くなりがちであるため、意識障害の原因となりうるような内服薬がないかを救急外来では情報収集が重要になることを学ばせていただきました。結果的には新たな脳梗塞が疑われ、意識障害の原因は正確にはわかりませんでしたが、急性期治療が開始されました。
二例目も同じく意識障害の症例でしたが、既往や内服薬等の情報がほとんどなく、高血圧があるとわかっているのみで、最初に測定した時のバイタルが安定しており、頭蓋内病変もなく、意識障害の鑑別が難しい方でした。寺澤先生から血圧でまず心血管系か、中枢性かを分ける方法を学ばせていただきました。まず除外したい疾患を血圧から考える方法は目から鱗の診察方法であったため、参考にさせていただきたいと思いました。この患者さんは結果的にstanfordA型胸部大動脈解離であったため、致死性の疾患を先に鑑別する重要性を学ばせていただきました。
今年度1回目の寺澤先生のレクチャーには学生も参加しており、学ぶことが多くあったと思います。レクチャーには外部の学生も気軽に参加していただけるので、ぜひ参加してみてください。
寺澤先生、誠にありがとうございました。またよろしくお願いいたします。