研修医・専攻医募集のお知らせ Joel Branch先生による臨床教育レクチャー

臨床研修

2024年10月19日に今年度3回目となるJoel Branch先生による臨床教育レクチャーが行われました。
毎回恒例ですが、前半はベッドサイドで実際の患者さんを診察し、身体所見の取り方やその解釈について学びました。

患者さんの事前情報が全くない状態から診察して、身体所見だけでどういう疾患が考えられるのか、丁寧に教えていただきました。
Branch先生の診察は毎回、手から始まります。今回の症例では皮膚の黄染やDupuytren拘縮(僕は気付きませんでした…)から手の所見だけで糖尿病がまず鑑別に挙がりました。それに加えて、指先の(血糖測定の)パンチ跡にまで着目していて感心させられました。結局先生は、手の診察だけで糖尿病、弁膜症、貧血を言い当てておられました。また、クインケ兆候や音声振盪など普段あまり行っていなかった診察もされていて、その所見の取り方や解釈なども丁寧に教えてくださいました。改めて身体診察から得られる情報は非常に多いことを実感すると同時に、十分に情報を得るための正しい診察手技と、思考のプロセスを涵養することが大切だと感じました。

後半は内科専攻医の先生のケースプレゼンテーションに沿ってBranch先生と一緒に鑑別疾患についてディスカッションしました。先生はいつも系統ごとに鑑別疾患を考えることを大切にしています。今回は下肢脱力と発熱で発症したANCA関連血管炎のケースで、諸症状に引っ張られて悪性疾患や感染症との鑑別が難しく議論が盛り上がりました。以前先生が仰っていた「鑑別疾患を多くあげるコツは普段から意識することのみ!!」という言葉が印象に残っています。日々の診療を大切にしていきたいです。

Branch先生、素晴らしいレクチャーをありがとうございました。
次回のレクチャーも楽しみにしています!

ブランチ先生レクチャー
ブランチ先生レクチャー